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会社の貸借対照表に計上されている「役員借入金」は、役員個人から見ると、会社に対する「貸付金」です。
そのため、役員が亡くなった場合には、原則として会社に対する貸付金債権が相続財産に含まれます。
会社の貸借対照表に計上されている「役員借入金」は、役員個人から見ると、会社に対する「貸付金」です。
そのため、役員が亡くなった場合には、原則として会社に対する貸付金債権が相続財産に含まれます。
会社に対する貸付金は、小規模宅地等の特例のように、一定の要件を満たせば当然に評価額が引き下げられる財産ではありません。
会社から返済を受けることが著しく困難であるなど、回収可能性に問題がある場合を除き、原則として貸付金の残額が相続税評価額になります。
そのため、多額の役員借入金を長期間残しておくと、相続税の負担が大きくなる可能性があります。
役員借入金を減らす方法としては、主に次のようなものが考えられます。
どの方法を選択するかは、会社の資金繰りや収益状況、役員の生活資金、将来の事業計画などを踏まえて検討する必要があります。
会社が債務超過となっており、今後も役員借入金の返済が困難である場合には、役員が会社に対する貸付金の一部または全部を放棄することも考えられます。
ただし、債務免除を行う場合には、次の税務上の問題に注意が必要です。
会社は、債務免除を受けた金額について、原則として債務免除益を計上することになります。
そのため、会社に法人税が生じる可能性があります。
同族会社に対して株主が債務免除を行った結果、会社の純資産が増加し、ほかの株主が保有する株式の価値が上昇した場合には、相続税法基本通達9-2により、ほかの株主が利益を受けたものとして贈与税が課される可能性があります。
いわゆる「跳ね返り贈与」の問題です。
債務免除を行う場合には、なぜ貸付金を放棄するのか、その理由を明確にしておくことが重要です。
例えば、次のような事情が考えられます。
単に「返してもらわなくてもよい」という説明だけでは、経済的合理性を説明することが難しい場合があります。
債務免除は、民法上、債権者が債務者に対して免除の意思を表示することにより効力が生じます。
必ずしも公正証書を作成する必要はありませんが、口頭や帳簿上の処理だけで済ませることは避けた方がよいでしょう。
書面には、少なくとも次の事項を記載します。
会社側でも、必要に応じて取締役会議事録や株主総会議事録を作成しておくことが望まれます。
役員借入金の整理は、相続税を減らすことだけを目的として判断すべきではありません。
会社の資金繰り、事業継続、法人税への影響、株主構成、ほかの相続人との公平性などを総合的に検討する必要があります。
また、実際に返済や債務免除を行う際には、帳簿処理だけではなく、判断の理由と手続の経緯を書面に残しておくことが重要です。
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